先日、対米投資の第2弾として10兆円規模の投融資を行い、次世代原発や天然ガス発電施設などを共同文書に盛り込む方向だというニュースが話題になりました。ロイターによると、日米首脳会談にあわせて公表する方向で調整されており、背景にはAIの普及による電力需要の増加があるとされています。
対米投資第2弾、10兆円規模 次世代原発など共同文書調整 日米首脳会談
このニュースを見て、「これからNISAで投資するなら、どんな分野に注目すればいいのだろう?」と気になった人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、このニュースをヒントに、NISAではどんな投資先が考えられるのかを、初心者向けにわかりやすく整理してみました。
今回のニュースのポイント
AIが広がるほど、電気をたくさん使うようになります。なぜなら、AIは質問に答えたり画像を作ったりするたびに、裏側で大量の計算を行っており、その計算には大きな設備と多くの電力が必要だからです。
そのため、アメリカでは今後、安定して大量の電気を生み出せる設備の重要性がさらに高まると考えられます。
そこで、日本の資金や企業も関わりながら、次世代原発や天然ガス発電にお金が向かう流れが強まりそう、というのが今回のニュースの大まかな中身です。
実際、国際エネルギー機関(IEA)も、データセンターの電力消費が増えていることを示しており、AIの成長と電力需要の増加は無視できないテーマになっています。
つまり今回のニュースは、ただの政治ニュースではなく、AI時代には電力を支える産業にも注目が集まりやすくなる、と考えるヒントになります。
NISAで考えたい投資先は3つ
このニュースから考えると、注目されやすい分野は大きく3つあります。
1. 本命は米国株や全世界株のインデックス
いちばん基本になるのは、米国株インデックスや全世界株インデックスです。なぜなら、今回のニュースで恩恵を受ける可能性があるのは、原発関連の会社だけではないからです。AI、半導体、データセンター、電力設備、建設、インフラなど、さまざまな業種が関わります。
そのため、まずは広く分散された投資信託を土台に考えるほうが、NISAの使い方としては自然です。金融庁も、つみたて投資枠の対象商品を、長期・積立・分散に適した一定の投資信託に限っています。
考え方としては、次のとおりです。
- 米国株インデックス
- アメリカの成長を広く取り込みたい場合に考えやすい選択肢です。
- 全世界株インデックス
- アメリカに偏りすぎず、世界全体に分散したい場合に考えやすい選択肢です。
まずはこうした土台となる投資先から考えるほうが、NISAでは取り組みやすいと思います。
2. 電力・インフラ関連
今回のニュースの中心にあるのは、電気をどう安定して作るかです。
そのため、電力会社そのものだけでなく、発電設備、送電設備、インフラ整備といった分野も注目されやすくなります。
AIが成長しても、電気が足りなければデータセンターは動きません。その意味では、AIそのものだけでなく、その土台となる電力インフラにも注目する必要があります。
投資先を考えるなら、AIそのものだけでなく、AIを支える電力や設備にも目を向けたいところです。ニュースをNISAに活かすうえでも、この視点は意識しておきたいところです。
3. 原発関連は“有望かもしれないが、値動きは大きい”
今回のニュースには、次世代原発がはっきり入っています。
そのため、原発関連の企業や重工系企業に注目が集まる可能性はあります。ロイター報道でも、日本企業の関与が検討されていると伝えられています。
ただ、原発関連はニュースが出ると期待で買われやすい一方で、実際に利益につながるまで時間がかかることもあります。
計画が遅れることもありますし、政策や世論の影響を受けやすい分野でもあります。
原発関連は投資先としてはありですが、値動きが大きくなりやすいため、NISAで中心に置くなら慎重に考えたい分野です。
結局、何に投資すればいいのか
ここがいちばん気になるところだと思いますが、答えは一つではありません。
投資先は、値動きの大きさをどこまで受け入れられるかによっても変わってきます。
初心者向けに整理すると、考え方は次の3つです。
1.安定重視なら
全世界株インデックスや米国株インデックスを中心に考えやすいです。
今回のニュースは、1社だけが急に伸びるというより、アメリカの設備投資や電力インフラ全体の流れを見る内容です。
そのため、まずは広く持てる投資信託のほうが相性はよいと考えられます。
2.少しテーマ性を入れるなら
インデックスを土台にしつつ、電力・インフラ・エネルギー関連も意識する考え方があります。
すべてをテーマ型に寄せるのではなく、土台は広く持ちながら、関連分野にも目を向ける形です。
3.さらに値動きを取るなら
原発関連や重工系を投資先として検討する余地はあります。
ただし、この分野は値動きが大きくなりやすいため、NISAで中心に置くなら慎重に考えたいところです。
このニュースで気をつけたいこと
今回のようなニュースを見ると、原発関連がこれから大きく上がるのではないか、と考えたくなるかもしれません。
ただ、投資はそこまで単純ではありません。
株価は、ニュースが出る前から期待で上がっていることもあります。また、計画が出ても、実際の利益につながるまでには時間がかかることがあります。さらに、世界情勢や金利、景気の悪化によって、テーマとは関係なく株価が下がることもあります。
つまり、ニュースは参考になりますが、それだけで投資先を決めるのは早いかもしれません。
個人的な考え
このニュースを見てNISAを考えるなら、私はまず、広く分散された投資信託を中心に考えます。
そのうえで、AIの成長、電力需要の増加、発電・送電インフラの重要性、次世代原発への期待といった流れを頭に入れながら、関連する分野を見ていくと思います。
このニュースを見ても、すぐに特定の銘柄を選ぶというより、まずは今後の大きな流れを見ながら投資先を考えたいところです。
まとめ
今回の対米投資10兆円規模の報道は、AI時代の電力不足をどう支えるかという大きなテーマにつながっています。
このニュースからNISAを考えるなら、
- まずは米国株や全世界株のインデックス
- 次に電力・インフラ関連
- 原発関連は期待はあるが、値動きには注意
という順番で考えるのが、初心者にはわかりやすいと思います。
NISAは、短期勝負よりも、長くコツコツ育てるための制度です。だからこそ、ニュースを見てすぐ投資先を絞るのではなく、その背景にある流れまで見ながら考えていきたいところです。
この記事は、ニュースをもとに投資テーマを整理したものであり、特定の金融商品の購入や売却をおすすめするものではありません。投資には価格変動などのリスクがあります。最終的な判断は、制度や商品の内容を確認したうえで、ご自身で行ってください。

