洗剤には、石油から精製されるナフサをもとに作られる成分が使われています。そのため、ナフサが不足すると、「洗剤の生産や流通にも影響が出やすくなるのではないか?」と思いますよね。
結論から言うと、ナフサが不足すると、洗剤は値上がりしやすくなります。次に、店頭に並ぶ種類が減ります。さらに状況が長引くと、一部の商品は品薄や欠品になりやすいです。
日本の洗剤の主成分である界面活性剤には、石油から作りやすいものがあり、日本石鹸洗剤工業会もそう説明しています。さらに、洗剤原料にはLAB、EO、AOSのような石油化学系の原料が実際に使われています。
日本の石油は中東依存度が高く、国内石油製品の輸入ではナフサの比重が大きいので、ホルムズ海峡封鎖でナフサ不足になれば、洗剤にも波及しやすいです。
では、ナフサ不足で洗剤市場は今後どうなるのか。考えられる変化を、わかりやすく解説します。最後に、今のうちに備えておきたいこともまとめたので、あわせて参考にしてみてください。
ナフサ不足で洗剤の市場はどうなるか
市場の動きとしては、まず特売の減少・価格上昇が先に出やすいです。その次に、メーカーや小売は原料を回しやすくするため、香り違い・容量違い・限定品などを減らして、売れ筋に絞る動きを取りやすいです。
日本には石油備蓄がありますが、それで洗剤原料がそのまま十分に守られるわけではないため、ナフサ系原料が詰まると、店頭では「ある商品はあるが、いつもの銘柄や容量がない」という状態になりやすいと考えるのが自然です。これは備蓄の存在と、石油製品サプライチェーンが別問題であることからの推測です。
特に弱いのは合成洗剤の一部
イラン戦争の影響でホルムズ海峡の閉鎖が長引いた場合に特に弱いのは、一般的な合成洗剤の一部です。は、石油化学系の界面活性剤や、容器・詰め替えパックのプラスチックも石油化学に強く結びついているからです。
一般的な合成洗剤の一部とは
身近な例で言うと、液体の洗濯用洗剤、食器用の合成洗剤、界面活性剤を含む一部の漂白剤などがあります。
一方で、洗剤の界面活性剤には動植物油脂から作れるものもあり、花王やライオンも植物由来原料の活用を示しています。なので、極端に言えば「洗剤というカテゴリ全滅」ではなく、石油依存の高い製品から不安定化し、植物由来原料を使いやすい製品や石けん系のほうが相対的に残りやすい可能性があります。これは業界資料からの推測です。
石油依存の高い製品の身近な例としては、液体の洗濯用洗剤、食器用の合成洗剤、一部の住宅用クリーナーなどが挙げられます。
要するに、洗剤市場の変化は次の順で起こりやすいと考えられます。
- 洗剤の値段が上がる
- まず、洗剤そのものの価格が上がりやすくなります。
- 洗剤の種類が少なくなる
- いつも買っている洗剤が選びにくくなる可能性がある
- 一部が店頭から消える
- さらに状況が悪化すると、一部の商品は品薄や欠品になりやすくなる。
最近では、武装組織フーシ派の参戦に加え、米軍第82空挺師団の中東展開も報じられており、中東情勢は不安定さを増しています。戦争が長期化すれば、今後の洗剤市場では、特定の洗濯用洗剤や食器用洗剤、詰め替え用だけが断続的に品薄になりやすいと考えられます。これは、洗剤原料が石油系と植物系にまたがっており、原料によって代替のしやすさに差があるためです。
今のうちに備えておきたいこと
今のうちに備えておきたいのは、ふだん使っている洗剤を、必要な分だけ少しずつ予備として持っておくことです。
たとえば、備えやすいのは次のようなものです。
- 洗濯用洗剤
- 食器用洗剤
- 漂白剤
- ハンドソープや住居用洗剤のうち、使用頻度が高いもの
価格が上がったり、いつもの洗剤が選びにくくなったりする前に、今のうちに必要な分だけ確認しておくと安心です。
特に、洗濯用洗剤や食器用洗剤、詰め替え用は、日常的によく使うものから優先して見ておくと無駄がありません。楽天・Yahoo!ショッピング・Amazonなら、普段使いの洗剤をまとめて確認しやすいです。
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